若者の転職

大学や専門学校を卒業して就職した若者のおよそ半数が数年以内に退職したりアルバイトや無職の状態であるという。就職事情が厳しく、希望する会社や職種に就けなかったり、現実への失望や厳しさに耐えられなかったりと理由はさまざまであろうが、それにしても半数とはなんと多いことか。最近の若者は耐える力がないとの批判もあるが、一つには雇用者が即戦力を求め、新入社員を育てる努力をしないばかりか、篩にかけるような扱いをしているとの批判もある。不満に思いながらもズルズルと居座るよりも、早い段階で見切りをつけることも場合によっては大切ではあるが、出来れば転職先や身の振り方をしっかりと固めてから退職して欲しいものである。私も一大決心して2年間務めた職場を辞めて、大学に入り直したが、その選択はその後の社会人としての生き方に大きくプラスになったと思っている。少しくらいの道草は自分の意志さえしっかりしていれば何のこともない。社会も新卒だけでなく、既卒者や転職者を受け入れるようにした方が多様な能力や意欲を備えた若者を採用できるはずである。