関電管内の電力不足の怪

関電は4月時点で今夏の電力不足が最大18%、570万kwに達し、深刻な電力不足になるとことを表明した。ところ5月に入り、不足は14.9%に修正され、さらにその10日後にはなんと不足は5%程度であると再訂正された。5月連休明けには全国の全ての原発の稼働が停止した状態となり、電力供給の25%以上を供給してきた原発電力が0になるわけだから全国の電力不足は当然深刻化することは予想されたが、東電を含め多くの地域が5〜10%の不足で何とか節電により乗り切れるとの予想である。しかし、関電だけは非常に深刻な不足が発表され、ところが一転して5%に訂正されたのはなぜなのだろうか。ちなみに5%の電力は150万kwであり、僅か1ヶ月で420万kwもの修正が加えられたことになる。そもそもこの電力不足の数値は、まやかしであって関電および経産省大飯原発再稼働の意図が隠されていたと受け取ってまちがいではなかろう。政府もそれを後押しする形で、どうやら暫定的という言葉を織り込みながら再稼働への足固めに躍起になっているようである。どうやら原発の再稼働は電力需給問題というよりも関電の経営問題であると言っていいのではないか。