民主・自民党首選びの混迷

衆議院解散・総選挙を控え、民主・自民両党の代表選びがまたまた混迷の様相である。民主党は野田党首、総裁に替わる4〜5名の名前が報道され、自民党も谷垣党首に替わる5〜6人の名前が取りざたされている。いずれも派閥やグループが関わり肝心の政策などのそれぞれの違いが見えてこないことが問題である。日本では首相は国民が直接選ぶことが出来ず、密室のプロセスのなかで代表選が行われ、短命の内閣が誕生し、責任を回避するかのごとく、次々と政権担当内閣が変わっていく。その結果、継続的で将来を見据えた重要な政策がおろそかになり、さらに危惧されるのが、外交である。また国民はカヤの外に置かればら撒かれた甘言に惑わされ、失望し、政治不信を一層強める悪循環に陥っている。その隙間を狙ってと言っては言い過ぎかもしれないが、維新の会のようなややもすると過激で強権発動型の主張が躍り出てくる。確かにその主張や政策には与するものもあるが、実際の国政レベルでどの程度に安心し、信頼できる政策能力があるのか未知数であり、不安もぬぐい去れない。とにかく日本の首相にはリーダーシップや人望があり、信頼できて、皆なが盛り立てて行けるような人物が就いて欲しいものだ。