偽作曲家騒動

現代のベートーベンと評されたて注目されたの作曲家、佐村河内守氏がまったくの偽作曲家であり全聾も経歴も偽装されたていた事実が明らかになり、非常に残念である。交響曲第一ヒロシマはベートーベンやショスコピッチなどを融合したような雰囲気の重厚で壮厳な交響曲に仕上がっており、誰もその虚飾を見抜けなかった。実際の作曲は大学の非常勤講師の新垣隆氏が名乗り出たことでその真実が暴かれた。曲想自体は佐村河内氏が指示して譜面は新垣氏が全面的に書き上げたとのことで合作ともいえるが、この曲だけでなくすでに16年前から全て2人の合意でプロデュースされてきたという。楽曲に限らず広く芸術活動、芸術家の評価や名声は個人の主体的で独創的な創作活動の純粋性に立脚する作品として評価されるので、出来上がったものが偽装されたものであってみればどんなに優れたものであっても芸術的価値は無きに等しくなってしまう。芸術一般で創作に意見を交換して作品に生かすことは問題がないであろうが、罪なことに全聾や出身地などにも疑惑がある以上、偉大な芸実家からペテン師になりさがらなければならない。