読書の楽しみ

退職して、本が読めるようになったことはありがたいことの一つである。最も読もうと思えば在職中でも読めたのであろうが、仕事に関連のある書籍は別として、なかなか本に親しむという気分にならなかった。昨年一年で約百五十冊を読むことができた。その殆どが市の図書館からの貸し出しで済ませてしまった。ただ、年のせいなのか読んでもあまり感動が起らないのと、その内容をすぐに忘れてしまうのはやはり歳のせいであろうか。また、小説よりもエッセイやノンフィクションに魅せられることが多かった。ただ余りにも忘れっぽいので読書ノートを記すことにした。手間はかかるが、読み終えた後、頁を繰りながら、あるいは内容を思い起こしながら書くので少し、憶えの強化になるのと後で内容を辿ることができてとてもいい。これまで曖昧にしか知らなかった仏教のことや歴史、人物のことが少し系統だった知識として読書から得られ、なんとなく気分が豊かになったような気分でいる。膨大な著作物の中でこれから何冊読めるだろうか。もっと継続的に読んでおればよかったと今に至って少々あせりの思いがするが、一冊でも多くの本にふれて知識ゆ心を豊かにしたいものである。